こんにちは。ローマ郊外に住んでいるえりかです。
2020年3月中旬よりコロナウィルス(COVID-19)によってかなりの打撃を受けた国のひとつ、イタリアでは2020年7月初旬の現時点でもいまだに通常に稼働していない場所が多数ある状態です。
そんな中、この数ヶ月日本国内でも色々と報道されている「アジア人差別」について
実際住んでいてどうなのか、こちらイタリアより生の声をお届けしたいと思います。
今回の件、記載するか迷いましたが色々と聞かれることが多いトピックだったので、
執筆することにしました。
■注意■
あくまでもこれは筆者の周りの状況での見解です。
全てに当てはまるわけではありません。
また、実際に感じたことをありのままに記載しているため不快に思われる部分もあるかもしれませんので、事前にお詫び申し上げます。
「アジア人差別」を実際されたことはあるか?
筆者個人としてはローマ市内、観光地等など歩いていても特に「アジア人だから」ということで嫌な思いをしたことはありません。
またアジア人がかなり少ない筆者の住んでいるローマ郊外の町でも「アジア人」だからということで他と異なった扱いを受けたことはありません。
それはコロナウィルスが拡散する前も、現在も同じです。
(ヴェネチアでは一度、かなり前ですが欧米人より適当に扱われたと感じることはありましたが。。)
しかし、残念ながら報道されているように嫌な思いをしたことのある方もいるのも事実です。
それは日本人に向けての差別か、それとも違うアジア人に向けての差別なのか。
「差別」をした本人にしかわかりませんが、「中国から来たウィルス」に関して
嫌悪を感じている人がいることが一つの原因と言えます。
「中国人」に対してのイタリア人の思い
このコロナウィルスに関してかなりの甚大の被害を受けたイタリア人にとってもちろん「中国」に関していい印象を持っていないのは事実です。
「変な動物を食べたから」ということでイタリアにまでウィルスが広まった、ということで
元々”いい”という印象ではなかった「中国」に関してさらに嫌悪感を強めている人も少なくはありません。
中国人が営むレストランへ行く人も大分減ったと聞きます。
しかし、イタリア人が直接中国人に対して嫌がらせをするか。
あくまでも筆者の周辺の話ではありますが、「心に留めている」人ばかりです。
いくら中国人に対してもあまりいいように思っていなくても、「差別」と取れる”行動”を起こすまでの人はそこまで多くない印象です。
ではなぜ「アジア人差別」と発展するのか
日本人の筆者はアジア人、アジア諸国を「アジア人」と一括りすることはあまりありません。
しかし、ここイタリアをはじめヨーロッパや他の地域では「アジア人」はほぼ一括りと言っていいでしょう。
今でこそ、「日本好き」または「韓流ブーム」でアジアの文化に触れる人が増えてはいるものの外見だけでは日本人なのか中国人なのか、もしくは韓国人なのか判断ができない人がほとんどです。
そのため、日本が別に嫌いなわけではないけど、ちょっと「中国人」に対して行動に起こしてしまう人は「アジア人」に行動を起こしてしまうのだと思います。
筆者によく起こる「中国人疑惑」、日本人は特別?
パート1 「中国人だったら何なん?」
正直、イタリア人は親日家が多いです。
しかし、外見で判断できないので、初めは中国人だと思われそっけない態度をとらることも。
(だからと言って、差別されてると感じるほどではありませんが)
しかし、あるタイミングで筆者が日本人だとわかると、急に「あ、日本人?私日本大好きー」と急にフレンドリーになる人が結構います。
「中国人だったらなんなの?」と心で私は感じていることも多いのですが、
ここはだまってニコニコしておきます。
パターン2 「日本は特別」?
上記に加えてよくあるパターンが、「日本?日本はアジアでもまた別だよね」と言われます。
日本人の筆者としてはもちろん、悪い気はしません。
でも、これも「日本人」だとわかってもらえないと起こりえない話ですが。
ただ、本当に思うのは「中国の方は苦労が多いだろうな」と感じます。
コロナウィスルスに始まったことではない
欧米でのアジア人差別は今に始まったことではないと思います。
ずっと昔からやはりどこかで「アジア人」ということで自分より下の人間だと思っている人も中にはいると思います。
しかし、「思っている」のとそれを「行動で示す」というところで状況は一変します。
これまで心で留めていた思いが、このコロナを機に「行動で示す」人が増加したのではないかと思います。
今すぐできる「差別されないための」対策
このコロナウィルスが落ち着き次第、イタリアへ旅行を考えている方へのアドバイスです。
おそらく、この「差別」に対して懸念されているかたも多いかと。
そこで筆者がさりげなく行なっている「嫌な思いをしないための工夫」をシェアします。
・「日本人」だとわかるように軽くアピール
・コロナウィルスが落ち着くまでは、
しっかりマスクをし非常識だと思われないようにする
・笑顔で、でも嫌な態度を取られたら「何?」と聞く
・「日本」に対しては悪い印象を持っている人は多くないため、筆者はどこかのタイミングでさりげなく「日本」という言葉を使用したりします。
・また国籍に関係なく、コロナウィルスに対しての対策を徹底していない人もいますが、
アジア人が対策をしていないと「ほら、アジア人がまた拡散している」と思われる可能性もゼロではないので、しっかりと対策をしておきましょう。
(差別を避けるためだけではなく、イタリアではこれは基本的な常識となっています)
・ただし、理由もなく不当に扱われる必要はありません。
少しでも嫌な態度を取られたらニコニコしながら流すのではなく、「何?」とストレートに聞くといいと思います。
何も言わないことをいいことに、バカにされることを避けることも時には必要です。
(無駄に敵を作らない程度に)
「差別する」人が恥じるべき
上記では「中国の方が、イタリアでは差別されやすい」と記載しましたが
差別は本当にいけないことだと思います。
悪いことしている人に対して、怒りや態度に表すことは時には必要ですが、
「中国人だから」「アジア人だから」と国籍や外見などに対して嫌な態度をとったり、
不快な気持ちにさせることは間違っています。
ここにいる中国出身の方とも話をする機会はたまにありますが、
フレンドリーで何も嫌われるような態度をしてくることもありません。
なので、不当に嫌な思いをしていなければいいな、と思っています。
何人であれ、上も下も実際ないと思います。
その人が、どんな人か。
どんな行動をしているのか。
人の価値は国籍で決められるのではなく、中身できまります。
あいにく、国柄によって色眼鏡で見られることもあると思いますが、
そんな「色眼鏡」をつけている人が少なくなればよりみんなにとって住みやすい世の中になるはずです。
そうなることを願いながら、保身も怠らず気持ちよく海外の街を歩いていこうと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
少し繊細なトピックで私の表現に問題がある箇所もあるかと思いますが、
イタリアでの生活で実際に感じる内容をできるだけはっきりと書きました。
嫌な気持ちになった方、いらっしゃったらすいません。
でも、あまり怖がることなくイタリアの街を歩いていただけたらと思います。
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