【イタリアの食後酒】知っておきたいディジェスティーボの種類とその特徴(22選)

イタリア食後酒 ディジェスティーボ ワイン・お酒

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何よりも「食」に情熱を燃やす、えりか です。

食べることも大好きですが、お酒も大好きな筆者はイタリアの食事で楽しみにしていることがあります。
それは、食後に飲む、食後酒(ディジェスティーボ:digestivo)です。

たくさん食べた後の消化を助ける(ほんまか?)ために飲まれる食後酒の種類ががイタリアにはたくさんあります。

そこで、今回は「イタリアで食後に飲まれる食後酒、digestivo(ディジェスティーボ)の種類と特徴」について紹介します。


この記事はこんな人におすすめです
  • お酒が好きな人
  • イタリアの食文化に興味がある人
  • イタリア旅行を控え、イタリアでの食事について勉強したい人



食後酒(Digestivo)とは?

食後酒はイタリア語で”Digestivo(ディジェスティーボ)”と言います。

近年、イタリアではディジェスティーボ文化が薄れつつもあると聞きますが、それでもやはりレストランに行くとよく「食後酒はいかが?」と聞かれるほどイタリアでは一般的な食後の習慣と言えます。

食後酒は消化を助ける目的で飲まれることが多いため、アルコール度数が高めで大体30度〜40度ぐらいなのがほとんどです。

小さなグラスに入れて少量をいただくのですが、気管がや胃がかっと熱くなるのが筆者はたまらなく好きです。

甘い食後酒と辛い食後酒

食後酒といえど種類はかなりあり、全てを書き切ることは難しいので、ここでは大まかな種類ごとに「甘い食後酒」「ドライ(辛口)の食後酒」に分けて紹介します。

カーッとくる強いお酒な方、お酒っぽいのが苦手で甘いものの方が飲みやすいなど好みに併せてぜひ、試してみみてはいかがでしょうか。

最近では、日本のイタリア料理店でも食後酒が用意されていることが多くなっているので、ぜひ色々と試してご自身の好みを見つけてみてくださいね〜!

甘い食後種

まずは種類が膨大な甘い食後酒からご紹介します。
植物や果物を砂糖とで作った甘い食後種は、ツンッとくるお酒の香りが苦手な方に大人気です。
果物やハーブなどから作られた甘めの食後酒の特徴を見ていきましょう。

リモンチェッロ (Limoncello)

日本のイタリアンレストランでも結構な確率であるリモンチェッロはもう知っている人も多いかもしれません。レモンがよく取れるカプリ島などはリモンチェッロで有名です。甘いながらもさわやかなレモンの香りがしっかりしていてとても美味しいです。グラスをキンキンに冷やして飲みのがおすすめです!


日本でも手に入る本場イタリアのリモンチェッロ


マンダリネット (Mandarinetto)

マンダリネットとはマンダリンと呼ばれるみかんを使ったリキュールです。シチリア島がマンダリネットで有名な産地です。みかんの鮮やかなオレンジ色は蜜柑ジュースのようですが、アルコール度数は45%ほどあり、ガッツリくるお酒です。甘くて飲みやすいです。

日本でも手に入る本場イタリアのマンダリネット

ノチノ (Nocino)

クルミから作られたリュキュールです。クルミの風味がほのかにし、色は茶色です。
北部のエミリアロマーニャ州で作られるものが有名ですが、ここローマでも家庭で作る人がいるほど一般的な食後酒の一つです。

日本でも手に入る本場イタリアのノチノ


リクリッツィア酒 (Liquore alla liquirizia)

リクリッツィアとはイタリアでかなりよく使われる植物の一つです。日本語ではペインカンゾウまたは甘草と言いますが、聞き馴染みがない人が多いのではないでしょうか。イタリアではお菓子やジェラートなど様々な場面で使われるリクリッツィアはイタリア人の間では人気者です。筆者含め日本人の口にはいささか馴染みにくい味で、好き嫌いがはっきりする味ですが、もし興味がありましたら是非トライしてみてください。

日本でも手に入る本場イタリアのリクリッツィアリキュール


アマーロ (Amaro)

アマーロとはハーブをで作ったリキュールです。「アマーロ」と言ってもかなりの種類があり、特徴も様々です。イタリア語でアマーロ=amaro とは「苦い」という意味で、実際このリキュールも少し苦味があるのが特徴です。ただし、砂糖などで甘くされているものもあり、飲みやすい食後酒の一つです。
ちなみに筆者は甘くない 「Fernet branca フェルネット ブランカ」というアマーロが大好きです。

日本でも手に入る本場イタリアのアマーロ

チェンテルベ (Centerbe)

アブルッツォ州で薬剤師によって作られたお酒です。チェント=Centoは”100″を意味し、100種類のハーブで作ったお酒と名づけられるほど、たくさんの種類のハーブを使って作ったリキュールです。
アルコール度数は70%ほどあり、大変強いのが特徴です。
お酒が強い方、ぜひトライしてみてください!

サンブーカ (Sambuca)

サンブーカはアニス風味のリキュールです。アニスや八角をはじめ数種類のハーブからできており透明で爽やかなな味わいです。しかし香りが少し独特なので、少し苦手な人がいるかもしれません。
ここイタリアでは食後酒として以外にも、カフェ(エスプレッソ)に入れて楽しむこともあります。
筆者も試したことがありますが、別々で飲む方が好きでした(笑)

日本でも手に入る本場イタリアのサンブーカ

アニチェ(Anice)

アニチェは日本語でアニスのことで、中華料理などにも使われる花のような形をしたハーブです。
このアニスを主な原料として作ったリキュールがアニチェです。
食後酒としても飲まれることもありますが、お菓子を作る際に風味を出すために使われることもあります。

日本でも手に入る本場イタリアのアニチェ


アロッロ (Alloro)

アロッロは日本語で月桂樹、ローリエのことを言います。
イタリアにはローリエのリキュールまであるのは、少し驚きです。
新鮮な月桂樹の葉をアルコールと砂糖とで作る至ってシンプルなリキュールです。

月桂樹には消化促進や抗菌作用などもあり、食後酒としてはピッタリです。


ミルト(Mirto)

ギンバイカと呼ばれるベリー系のフルーツを使って作られるリキュールです。サルデーニャ島がミルトの特産地ですが、ローマなどでもよく飲まれます。ベリー系で甘いのでお酒っぽい味が苦手な人にもおすすめです。親戚の家などに行くと、「〇〇さんが作ったミルト」と手作りミルトに出会うことも少なくないリキュールです。

日本でも手に入る本場イタリアのミルト


ストレガ (Strega)

日本語訳「魔女」という名のリキュールです。サフランで色づけられた黄色っぽい色が特徴で、ナポリが州都のカンパーニャ州のベネベントという町が発祥です。リキュール入りのチョコレートにもまれに使われるストレガ。もし、ガッツリと飲みたくない人はチョコレートを探してみてください。

日本でも手に入る本場イタリアのストレガ


チナル (Cynar)

カルチョフィこと、アンティーチョークというイタリア野菜と13種類のハーブで作ったワインベースのリキュールです。こちらも少し苦味はありますが、アルコール度数が16.5%と低めのため、強いアルコールが苦手な方におすすめです。ちなみにアンティーチョークは利尿作用などもありダニエットにもよく用いられる植物の一つです。

日本でも手に入る本場イタリアのチナル

ヴィン・サント(Vin Santo)

ヴィン・サントはトスカーナで作られる甘いワインです。カントゥチーニというビスケットをヴィン・サントに浸しながら楽しむのが主流です。塩っけの多い食事の後のヴィン・サントとカントゥチーニはたまらなく美味しいです。あまり甘いお酒が好きではない筆者も、これはリピートしています!

日本でも手に入る本場イタリアのヴィン・サント


マーラスキーノ (Maraschino)

ハーブとチェリーで作るこのリキュールもぜひ試したい一品です。クロアチアでも作られているようですが、ここイタリア北部のトリエステなどで作られているお酒です。アルコール度数は30%ほどです。
一番古いレシピは16世紀に遡るほど古くからあるお酒の一つです。

日本でも手に入る本場イタリアのマラスキーノ


ヴォヴ (Vov)

北イタリアパドヴァ発祥のヴォヴは少し珍しい卵のリキュールです。卵?と聞くと少し抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、ちょっとしたデザートのようなリキュールです。砂糖と卵黄を混ぜたザッバイヨーネというイタリアンドルチェによく使われるクリームのようなお酒です。
甘いのがお好きな方は、一度飲んでみてください。

フランジェリコ (Frangelico)

北イタリアピエモンテが発祥のヘーゼルナッツで作ったリキュールです。アルコール度数は24%ほどです。食後酒として以外もカクテルによく用いられ、生クリームやチョコレート系のものとよく組み合わされる美味しいリキュールです。

日本でも手に入る本場イタリアのフランジェリコ

カフェ・ボルゲッティ (Caffè Borghetti)

カフェ(コーヒー)のリキュールです。ほんのりバニラの香りもする比較的飲みやすいリキュールの一つです。
ティラミスなどにも使われることがあり、飲むお酒だけでなく様々なレシピにも使われるリキュールです。冷やして飲むと美味しいです。


ラタフィア (Ratafià)

チェリーを使ったリキュールです。イタリアでも地域によって手法や材料が異なるだけでなく、フランスやスイス、スペインなどでも作られている伝統的なリキュールの一つです。地域によってはコーヒーやバニラなどの香りを加えているものなどもあり、飲み比べしてみるのも楽しいですね。

ロソリオ (Rosolio)

ロソリオはボトルなどのデザインからは少し誤解をしてしまいそうですが、バラのお酒ではありません。水と砂糖、アルコールにエッセンスを加えてお酒ですが、このエッセンスがバラであったり、柑橘系であったりと様々なタイプがあるためたくさんの味が楽しめます。ただ、ロソリオと聞くとローズ系のお酒を想像する人も多いのも確かです。ローズのものが欲しければ、念の為確認してから注文すると安心です。ちなみにこのお酒は幸運を呼ぶお酒として考えられていて、昔は来客をもてなす時によく飲まれてたお酒です。

日本でも手に入る本場イタリアのロソリオ


辛口食後酒

イタリアには甘いお酒だけでなく、辛口・ドライな食後酒ももちろん豊富にあります。
甘くない分後味がスッキリとしていていますが、甘味があまりない分アルコールをより強く感じます。
普段から、ワインや焼酎、ウィスキーなど甘くないお酒に慣れている人にはこの辛口の食後酒がおすすめです。

グラッパ (Grappa)

グラッパはワインをつくる葡萄の搾りかすから作る蒸留酒で、北イタリアが有名なグラッパの生産地です。
ほんのり葡萄やワインの風味を感る爽やかなお酒です。

グラッパには大きく2種類あり、
普通の透明のグラッパと、バリカータ(barricata)という、樽で熟成された少し茶色がかったグラッパがあります。透明なグラッパに比べバリカータはやわらかい味わいでアルコールのツーンというのが少ないのが特徴です。
ちなみに筆者の食後酒は大体、グラッパバリカータです!

※Nonino(ノニーノ)はスーパーなどでも買える有名なブランドです。
その下のマローロは筆者がリピ買いしているグラッパで、香りがよくとっても美味しいのでおすすめです!

日本でも手に入る本場イタリアのグラッパ


えりか
えりか

筆者はグラッパが大好きなため、ここだけ熱量高めです。
差があると感じた人がいるかと思い、ご報告。
いつか、グラッパについても一つの記事にしたいな〜と思います。(飲みたいだけ)



アクアビーテ (Acquavite)

アクアビーテもグラッパ同様葡萄の蒸留酒です。しかし、大きな違いとしてはアクアビーては発酵した葡萄を蒸留している点です。(詳しくは筆者もいまだに勉強中です)
そのため、グラッパに比べて少しフルーティーなのが特徴です。
グラッパの方がイタリアではよく飲まれますが、このアクアビーても一度試してみてはいかがでしょうか。

日本でも手に入る本場イタリアのアクアヴィーテ


ジェンツィアナ (Genziana)

ジェンツィアナとはリンドウのことで、イタリアではリンドウの根で作ったリキュールがあります。
消化を助けてくれる働きのあるリンドウを使っているため、食後酒としては最高な働きをします。
しかし、苦いです。アブルッツォ州でよく作られるリキュールです。



食後酒の楽しみ方を知って、「イタリア」をもっと満喫!

いかがだったでしょうか。
イタリアにはパスタやピザ、ワインなど有名でおいしいものが多いですが、実はあまり知られていない食後酒にもこんなにたくさんの種類があるのです。

食後酒までが「食事」の一部であるイタリアで、もしお酒が嫌いでなければ、食後に「食後酒はいかがですか?」と聞かれた際、ぜひ何か試してみてください。

筆者もまだ全てを網羅してはいませんが、少しずつ色々と挑戦してみたいと思っています。



自分のお気に入りが見つけ、より「イタリア」を満喫していただけるとうれしいです!




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